日鉄アトラン(6600)悪戦苦闘の記

私の好きな 2-2-1(アトランティック)の軸配置をもつミズノ-イリサワの6600のキットを組んでみました。このキットについては、97年2月号の「とれいん」誌に平井編集長が書かれた、キット組み立て記事が掲載しされているので参考に出来るし、比較的簡単にまとまるだろうと、相当組みにくいという噂があがっているにもかかわらず、甘い夢を見ていたのでした。
 まず金田さんの形式図から寸法をあたってみると、やはりKさんが指摘されているように、ボイラー中心が約1.5ミリ腰高です。まあ16番の場合、車体幅も多少拡がっていますから、高さも多少は高くした方がバランスがとれるということもありますが、これは少し高すぎるように感じたので、1ミリ下げることにしました。シリンダーはサドルのところを輪切りにして、中抜きをして1ミリ下げました。キャブの取り付け板もキャブ下でねじ止めすると目立つので、とれいんの記事のように、上端を切り取りランボードに半田付けしました。この取り付け板とフレームの固定は、エンドウの電車用ドローバーを改造したドローバーピンでおこなうことにしました。

ランボードとスプラッシャー・ボイラーの位置関係

なお実物では、スプラッシャーカバーの上端がややランボードから飛び出していますが、このキットではランボードの下面に接するようになっていますので、このあたりの印象も違います。1ミリ下げるためには、ランボードのスプラッシャーカバーとの当たりを削らなくてはならなくなりました。ところで実物写真を眺めているとランボードが欠き取られている様子はないので、やはり模型だからフランジが大きいし、スプラッシャーカバーも大きくなっているから仕方ないなと最初は思ったのですが、よくよく検討してみると、実物は3'6"で16番に比べて動輪が引っ込んでいるので、スプラッシャーカバーとランボードは当たらないようです。おまけにボイラー中心を1ミリ下げると、こんどはボイラーとスプラッシャーカバーの内側が干渉してきて、まさに泣き面に蜂です。泣く泣くヤスリとモーターツールで削りました。またキットについてきた、ランボード下面につける。ボイラー取り付けステイのパーツはスプラシャーと当たるため使えなくなりました。

 駆動装置は、アイドラー入りのギアボックスが入っています。しかしアトランは見かけの割には牽引力が弱いと聞いていたので、最初はKさんに煽られたこともあって、テンダードライブを検討してみました。エンドウのMPギアー(DD50用)やフクシマの小型ギアボックスなども検討したのですが、古典機としては大きいように見える6600のテンダーでもジョイントやギアーが収まりきれず、テンダードライブ案は没となりました。次にNWSLのアイドラーギア入り密閉ギアボックスに交換しようと思ったのですが、寸法がうまく収まりませんでした。結局6600のような広火室のロコでは、火室の低い位置にモーターを収めた方が、補重などの点でも有利なので。アダチのダイカスト製ギアボックスとF.H.社のコアレスモーター(17ミリ径*17ミリ長)の組み合わせに交換し、アダプターを作って釣り掛け式としました。また動輪のギアもデルリン製のギア(珊瑚86用?)に打ち換え、ついでに軸箱も付属の挽物の丸形は捨てて、オイルレスメタルの角形に交換しました。なお動輪と軸箱の間には金属ワッシャではなく、岡山模型店DAN発売のテフロンワッシャを入れておきました。また牽引力に絶大な効果があると某氏が推薦されているゴムタイヤも検討してみましたが、付属動輪のタイヤが薄く、削ると絶縁側はタイヤが切れてしまいそうなので、恐ろしくて加工できませんでした。
 上まわりのパイピングなどは、キットに同封されていたアンケート葉書を出したら折り返し送ってきた追加説明書に従って、ハンドレールノブなどの孔をあけなおしました。またボイラーをまたぐハシゴとハンドレールが干渉しますが、ハシゴの背を低くすることでなんとか回避しました。キャブのみは、塗り分けを考慮してねじ止め分解可能としておきました。バックプレートはエッチング板にロストの焚口戸をつけるものであまりにも平板的だったので、真鍮の小片とロストのハンドルをつけて立体的にしました。またブレーキテコ・ロッドもエッチング抜きで質感に欠けるので、エコ−のテコ類に交換予定です。あと火室前のボイラーのモーターのための欠き取り部分が目立つので、真鍮板の小片でふさいでおきました。
 テンダーは風除け板を新製したのとPFM方式サウンドシステムのスピーカーの穴を開けた以外はほとんどキットのまま組み上げました。
 全体的な評価として、このキットは多少不細工ですがそのまま組み上げるなら、ある程度苦労をともなう程度ですが、私のように根本的にプロポーションを修正しようとすると、解けないパズルの泥沼に落ちます。今後組む予定にされている方々の健闘を祈ります。
 あととれいんの記事に書いてあったように、キャブ内のハンドブレーキとテンダーの手ブレーキハンドルは請求したら、送ってきてくれました。キットをお持ちの方は、早めに追加説明書とこれらのパーツを請求されておいた方がよいと思います。


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