関西鉄道の"門構え"といわれた雷光(いなづま)クラス、後の国鉄7850形機関車を自作しました。実はこの機関は、7750を 製作した当時、かの平野和幸さんの"双頭の鉄騎兵"の向こうを張ったつもりで計画していたのですが陽の目をみなかったロコです。今回所属クラブの競作の、 お題がテンダーロコと決まり、中村行男さんが作っておられるのを拝見して、私も作りたくなり衝動的に製作してしまいました。寸法的には金田さんの形式図を基本にし、あとTMS特集シリーズ「日本型蒸機の製作」に掲載された中尾豊さんの図面を参考にしながら、自分の好みを加えてディフォルメしていきました。
今回も、各種手持ちのパーツを多用しております。なおシリンダーは西村尚夫さんに頂戴した真鍮角材から削りだしたものを加工して取り付けました。 機構的には動輪のみ三点支持イコライザー可動とし、フライホイールをつけたコアレスモーターを搭載しています。またPFM方式のサウンドシステムに対応し ています。また機炭間には伸縮カプラーを採用し、渡り板とドローバーで二回路渡し、全軸集電とはいかないまでもできるだけ集電軸数を増やして、集電には万 全を期しております。なお先台車は、TMS2000年3月号に掲載された伊藤剛さんの方式”飛び出す先台車”を組み込んでいます。
このロコは昔の鉄道ファン誌に掲載された、西田米次郎さんの絵のように赤く塗ってみました。
今回鉄道模型趣味誌のTMSコンペ2002に出品し、佳作をいただきました。
赤木幸茂氏撮影