上まわりの製作

バラキット状態になった上回り
■サイドタンクとキャブ

鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済
サイドタンクやキャブは、0.4ミリの真鍮板から加工します。サイドタンクの折り曲げは、図に示したように折り曲げる部分の上下に板をハンダで貼って曲げるのが、キレイに仕上がります。勿論折り曲げ機の使える方は使っていただいて結構です。

鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 一部改変 機芸出版社了承済


キャブ側板は上方にかなり細い部分があり加工中に曲げてしまうことも多いので、図に示すような手順で加工していただくとよいと思います。
鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済

キャブの縁取りは、0.5ミリの角線を曲げて貼り付けた後、薄くヤスります。
鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済
そして、図示したようにこれらのパーツを組み立て、タンクの手すりやハッチ(E1764)をつけます。キャブの手すりや後面のランプ掛け(E1765、前照灯掛けを使用)はこの段階でつけておきます。サイドタンク上のランプ掛けは帯板から加工します。
鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済
キャブ屋根板は取り外し式とし、図のように0.4ミリの真鍮板から切り出して加工します。キャブ天窓(E1763)は、取付用ネジをさけるために図のようにドリルで皿モミしておきます。


■ボイラーまわり

 ボイラーは0.3ミリの真鍮板を焼き鈍さずに下図の要領で曲げます。なおハンドレールノブやパイピングのための穴は開けずにポンチマークだけを打つか、0.5ミリくらいのドリルで下穴だけ開けておき、曲げた後所定の寸法に仕上げます。またボーラー後方の欠き取り部も曲げた後で切り取ります。

鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済

 ボイラーの曲げ加工を難しく考えておられる方も多いようですが、断面が完全に真円になってなくてもそう目立ちませんし、前方にはパーツの煙室扉(E1778)をはめ込むので修正されます。下部に補強板を半田付けしてたのち、穴を開けて上下取り付け用のネジを切ります。ボイラーにはバンドを0.2ミリ厚0.8ミリ幅の帯板をハンダ付けします。ハンドレールノブは、真鍮線を通してからボイラーに差し込んで半田付けします。

鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済

 ドーム類はエコ−のパーツ(E2754,2756)を使用しますが、取り付けビスの穴が開いていないので、自分で開ける必要があります。これは図22のような手順で加工します。なおこのようなロストパーツに深い穴を開けるときにはドリルを折りやすいので、切削油をつけて作業することをおすすめします。(切削油が手に入らなければ台所の天ぷら油を代用してもよいですが、加工後よく洗浄してください。)砂撒き管元栓はパーツ(E1759)に0.4ミリ真鍮線の砂撒き管をつけます。その作用ロッドは、帯板から加工します。また安全弁座(E1760)は、穴を開けておいてからボイラーに半田付けします。煙突(E2758)も曲がらないようにボイラーに半田付けします。なお汽笛(E1761)、安全弁(E1762)や煙室戸ハンドル(E1752)のような磨きだしにするパーツは、塗装後に接着剤でつけた方が、マスキングが楽だと思います。

鉄道模型趣味2001年7月号・通巻684号 より転載 機芸出版社了承済

煙室サドルは、図のように加工しますが、バラキットとは違って最初からきちんと加工した寸法のパーツを組み上げるより、最後にきっちり切削して仕上げた方が楽です。

組立

 最後にキャブ、ボイラー、床板を仮組し、歪みをチェックした後ハンダで全体を固定します。キャブ内の取付板は上下を仮固定して位置を決めてからはんだを流しますが、その前に上回りと下回りで干渉するところはないかよくチェックしておきます。

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